リストカット(=手首自傷症候群)は、自分で自分の手首を切りつける自傷行為の1つです。
自分ではどうしようもなくなった感情を抑え衝動的に切りつけます。
手首から流れ出ていったり、痛みに置き換わることで、一時的にその苦痛から逃れられると錯覚します。
自傷行為には、リストカットのほかに、大量服薬、過食や拒食、
広い意味ではアルコールや薬物依存なども含まれます。どれも一歩間違えれば死に至る危険性があります。
もともと自殺をする気持ちはなく、自傷したことを忘れてしまったかのように、日常生活や仕事を続けることができます。
ところが、1度その対処方を覚えてしまうと繰り返し行ってしまう恐ろしさがあります。
また、リストカットを常習する人を“リストカッター”と呼び、比較的若い人のなかで仲間意識をもつ傾向があります。
リストカッターとして、手首の傷が仲間の証でもあるのです。その多くが、社会に馴染めずに孤独になっていた人です。
職場では大人しく、喜怒哀楽に乏しいように見られている人が、実はリストカットの常習犯である可能性があります。
新卒の医療従事者が、傷を隠して仕事をしているケースはよく聞かれます。
資格試験に合格してすぐ、一人前のような感覚をもっていたことが原因の1つです。
先輩や同僚の力を借りるどころか、アドバイスさえ聞き入れることができない、プライドの高さもみられます。
その一方、思い通りの仕事ができない自分を受け入れることができず、悶々としています。
そして、“できない自分”を消し去ってしまいたい!という衝動で、自分の手首を切りつけます。
切った痛みよりも、何か信じていた自分を取り戻したような感覚が上回ると、苦痛から解放されていくのです。
